ストレス対処に効果的なのは2つの方法の組み合わせ【健康生きがいづくりアドバイザーによる「笑いとストレスケア」シリーズ】

「笑いと健康・高齢者レクリエーションの情報サイトlaugh and health.com」は、日常生活が笑いにあふれることを願って制作しました。シニア世代向けのレクリエーション素材がメインですが、働き盛りの世代向けの記事も多数掲載しております。

健康生きがいづくりアドバイザーによる『笑いとストレスケア』シリーズ」では、ストレスを減らすための笑いの活用術を取り上げます。

今回は、

ストレスを軽減するための2つのアプローチ

がテーマです。

ストレスを軽減し、仕事や人生を充実させるには、この記事で取り上げる2つのアプローチを上手に組み合わせることが大切です。その理由を詳しく解説します。

  • ストレス解消法を知りたい人
  • イキイキとした働き方を学びたい人
  • 笑いと健康に興味がある人

などの皆さんに、特に役立つ内容です。

◎記事を書いたのは?(著者経歴)

この記事を執筆したのは、「大道芸人たっきゅうさん」です。「笑いと健康」をテーマとした講演会を全国で行っています。

  • 健康と生きがいづくりに役立つ笑いの力(セルバ出版)
  • ゆるくつながる-笑いで広がる共感とコミュニティ(春陽堂書店)
  • 笑って楽しい!高齢者レクリエーション(法研)

以上3冊の著者です。また、「健康生きがいづくりアドバイザー」「ケアストレスカウンセラー」資格を取得しています。詳しくは、プロフィールをご参照ください。

大道芸人たっきゅうさんプロフィール

https://laugh-and-health.com/profile/

※なお、この記事は、以下の書籍を参考文献として執筆しました。

  • 島津明人『ワーク・エンゲイジメント:ポジティブ・メンタルヘルスで活力ある毎日を』労働調査会 
  • 一般社団法人クオリティ・オブ・ライフ支援振興会『改訂版ケアストレスカウンセラー公式テキスト』日本能率協会マネジメントセンター

ストレス対処の2つのアプローチ

生きていくうえで、ストレスはどうしても避けられません。でも、過度のストレスが続くと、メンタルヘルスに悪い影響があります。

不安の絶えない時代だからこそ、ストレス対処法を知っておくことが大切です。

ストレスへ対処する方法を、専門用語でストレスコーピングと呼びます。ストレスコーピングには、大きく以下の2つのアプローチがあります。

情動焦点型アプローチ

問題焦点型アプローチ

情動」は、喜び・怒り・恐れなど、一時的に生じる感情のことです。

とても難解に見える用語ですが、ざっくり言うと、

不快な気分を和らげることを目的にする方法→情動焦点型

問題の解決を目的とする方法→問題焦点型

だと考えて差し支えありません。「気持ち」に重点を置くか、「問題解決」に重点を置くかの違いです。

ここから先は、それぞれのアプローチについて、さらに詳しく見ていきましょう。

「情動焦点型」は、問題から距離を置き、気晴らしでリフレッシュする方法

まずは、情動焦点型アプローチについて説明します。

情動焦点型アプローチは、ストレスによって生じた不快な感情を和らげる方法です。

具体的には、

  • 問題からいったん離れて距離を置く
  • ストレスの原因となる人やものを避ける
  • 気晴らしによってリフレッシュする

などの方法があります。

生きていると、すごく落ち込んだり腹が立ったりすることもありますよね。大きすぎるストレスで心身が疲れ切ってしまわないように、たとえ一時的であったとしても、不快な感情を和らげるための時間を作るのは大切なことです。

「問題焦点型」で、ストレスの原因を解決する

続いて、問題焦点型アプローチの説明に移ります。

問題焦点型アプローチは、ストレスの原因となる問題を解決する方法です。

具体的には、

  • 問題の原因は何か考える
  • 原因を解決するためにはどう行動すればよいか考える
  • 問題解決のためのスキルを身につける
  • 問題について相談する

といった方法があります。

気晴らしなどの情動焦点型アプローチで一時的に気分が和らいでも、問題そのものがなくならない限り、ストレスは続きます。

ストレスの大元をなくすためには、問題解決ときちんと向き合うことも大切です。

健康でイキイキと働く方法について研究している島津明人氏は、こう言っています。

職場でメンタルヘルス問題の相談を受けていると、仕事での知識不足やスキル不足が不安やストレスにつながっているケースに、数多く出会います。そして、こうしたケースでは、(中略)知識やスキルを高めるためのトレーニングの方がより有効なことを実感しています。

引用元 島津明人『ワーク・エンゲイジメント:ポジティブ・メンタルヘルスで活力ある毎日を』労働調査会 p.74

ずいぶん手厳しい言葉ですが、真実をズバッと指摘しています。

知識やスキルを身につけることが、長い目で見てストレス軽減に効果的な場合が多いことは、知っておいて損はありません。

2つのバランスが大事な理由

ここまで記事を読んできて、こう思った人もいるのではないでしょうか?

「問題解決が大事なのはわかるけど、気晴らしや気分転換は意味がないの?」

気晴らしや気分転換(情動焦点型アプローチ)にも、もちろん意味はあります。

大事なのは、

2つのアプローチをバランスよく組み合わせる

ことです。どちらかに偏るのではなく、両方組み合わせることが効果的です。

先ほども登場した島津氏が、日本の労働者を対象としたストレスケアの調査を行いました。

問題解決と同時に、気晴らしもたくさん行っていた人のグループ

問題解決ばかりで、気晴らしはあまり行わなかった人のグループ

に分けて、1年間でストレスがどのように変化するか調べました。その結果

問題解決と同時に気晴らしもたくさん行っていた人のグループは、ストレスが減っていた

のですが、

問題解決ばかりで気晴らしはあまり行わなかった人のグループは、逆にストレスが増えていた

ことが判明しました(※)。

問題を元から解決するのが、ストレスの原因をなくすために大切です。しかしながら、いつも問題のことばかり考えていると、神経がすり減ってしまいます。気晴らしを上手に取り入れることで、神経が磨り減るのを防止することができます。つまり、2つのアプローチの組み合わせが効果的なのです。

※参考文献 島津明人『ワーク・エンゲイジメント:ポジティブ・メンタルヘルスで活力ある毎日を』労働調査会 

笑いとストレスケアの記事が他にも多数!

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◎気分転換法が2つ以上あった方がいい理由

この記事でも取り上げましたが、ストレスケアのために、不快な感情を和らげる気分転換の時間を作ることが大切です。さらに、気分転換法は2つ以上身につけるのがおすすめです。その理由を記事にしました。

◎忙しいときこそリラックスが大切な理由!

仕事で忙しくなると、休むことをおろそかにしがちです。忙しいときこそリラックスするのが大切な理由を記事にしました。

◎感情リセット術(ブックレビュー)

ベストセラー作家で精神科医の樺沢紫苑氏が、ストレスケアに大切なことをわかりやすくまとめたおすすめ書籍です。書籍の見どころをレビューしました。

◎ストレス対処力SOCの専門家が教える”折れない心”をつくる3つの方法(ブックレビュー)

SOC(首尾一貫感覚)は、困難を乗り越えていくために必要な力です。一見難しそうな概念を、専門家がわかりやすく解説した書籍です。

他にも記事が多数あります。「記事一覧」にリンクを掲載中です。

笑いの効果や増やし方に関するちょっと真面目な記事一覧

https://laugh-and-health.com/2020/07/21/20200721/

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「大道芸の笑いを小児医療や高齢者施設にも!」をモットーに活動する通称「大道芸人たっきゅうさん」です。京大卒なのに大道芸人です。「笑いと健康」に関する講演の講師として全国の老人クラブを訪問しています。 【テレビ・ラジオ・新聞等の実績】 ぐるっと関西おひるまえ/ちちんぷいぷい/Music Edge/京いちにち630/おやかまっさん/笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ/京都新聞/朝日新聞/毎日新聞/産経新聞/大阪日日新聞 等多数 【取得資格】 健康生きがいづくりアドバイザー ・ケアストレスカウンセラー ・レクリエーション介護士2級

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