地域のつながりを育む「社会的インフラ」の役割を考える際に読みたい一冊。『集まる場所が必要だ』(英治出版)ブックレビュー

集まる場所が必要だブックレビューサムネ

このサイトでは、地域住民同士のつながりを育むためのレクリエーション情報や専門書籍のレビューを多数掲載しています。

インターネットやSNSが普及した今だからこそ、直接会える場所や時間が大切

少子高齢化や人間関係の希薄化が進む中で、地域のつながりを育む場所を作りたい

このように考える人も多いに違いありません。なんとなくギスギスした世の中だからこそ、住民同士が交流を深める場所が必要です。

これからの時代の公共施設や交流施設のあり方を考えるときに、ぜひ押さえておきたい書籍があります。『集まる場所が必要だ:孤立を防ぎ、暮らしを守る「開かれた場」の社会学』(エリック・クリネンバーグ著、藤原朝子訳、英治出版)です。

この記事では、

『集まる場所が必要だ』ブックレビュー

と題して、本書の概要と魅力を紹介します。

  • 公共施設の運営に従事する自治体やNPOの職員
  • 共生社会に興味がある人
  • アメリカの社会問題に関心のある人

などの皆さんに、特におすすめの書籍です。

◎記事を書いたのは?

この記事を執筆したのは、一般社団法人笑いと遊びの研究所・代表理事の田久朋寛です。文化芸術と地域福祉を融合した交流事業を展開しています。「たっきゅうさん」という通称で大道芸人としても活動しています。

さらに詳しい経歴は、「プロフィール」をご覧ください。

笑いと遊びの研究所代表理事(大道芸人たっきゅうさん)プロフィール

https://laugh-and-health.com/profile/

社会関係資本」という言葉をご存知でしょうか?社会関係資本とは、

  • 信頼や互恵性を基盤とした社会的ネットワーク

を意味します。地域のつながりを考える上で欠かすことができない概念です。「ソーシャル・キャピタル」と呼ぶこともあります。社会関係資本を育んでいくことは、今日の公共政策の最重要課題のひとつです。

人と人が交流し、お互いへの信頼や協力関係を培っていくには、そもそも人が集まる物理的な場所が欠かせません。しかしながら、場所そのものに注目することは、これまであまり多くありませんでした。

『集まる場所が必要だ』では、交流を促進する公共の施設や場所を「社会的インフラ」と呼びます。主にアメリカ国内の事例を取り上げながら、社会的インフラが果たしてきた役割を様々な角度から考察します。

本書の構成は以下の通りです。

  • 序章 社会的インフラが命を救う
  • 第1章 図書館という宮殿
  • 第2章 犯罪を減らすインフラ
  • 第3章 学びを促すデザイン
  • 第4章 健康なコミュニティ
  • 第5章 違いを忘れられる場所
  • 第6章 次の嵐が来る前に
  • 終章 宮殿を守る

幅広い社会問題について、社会学者ならではの視点で切り込む内容となっています。

『集まる場所が必要だ』第1章では、アメリカの公共の図書館での事例を通じて、地域のつながりを育む「社会的インフラ」の重要性を考察します

本書の第1章では、図書館で開催されたバーチャルボーリング大会を取り上げます。これは、社会関係資本研究の大家であるロバート・パットナム氏の議論を意識したものだと推察されます。

パットナム氏は、『孤独なボウリング』という書籍の中で、アメリカの社交場の象徴であるボウリング場に一人で通う人が増えていることをデータで示しながら、アメリカの地域のつながりが希薄化していることに警鐘を鳴らしました。この書籍が、社会関係資本研究の礎となりました。

『集まる場所が必要だ』の著者、エリック・クリネンバーグ氏がバーチャルボーリング大会をどのように描いているかは、ぜひ書籍を手に取ってご確認ください。

さて、本書を通じて、アメリカという国が抱える社会的問題への理解も深まります。

  • 貧困
  • 薬物乱用
  • 社会的分断
  • 自然災害

といった問題を詳しく取り上げながら、「社会的インフラ」の役割を掘り下げていきます。一部の社会問題は極めて深刻であることもわかります。

これからの時代の公共の施設のあり方を考えるだけでなく、社会問題全般への理解を深めたい人に一押しの一冊です。

このサイトでは、住民同士の交流を育むのに役立つ本のレビュー記事を他にも掲載しています。合わせてご覧ください。

◎人生100年時代の新ステージへ

健康・生きがい開発財団が監修した、シニア世代向けの専門書です。年齢を重ねても地域のつながりを保つことがなぜ重要か知ることができます。民間資格「健康生きがいづくりアドバイザー」のテキストとして用いられていますが、一般の読者でも購入できます。

◎ゆるくつながる:笑いで広がる共感とコミュニティ

一般社団法人笑いと遊びの研究所代表理事が執筆した地域活動の本です。地域のつながりを育む活動や、笑いに満ちた空間づくりのノウハウをまとめました。

今後もブックレビューを追加する予定です。

高齢者サロン・老人クラブ・介護職員向けワークショップのご案内

一般社団法人笑いと遊びの研究所では、団体向け出張ワークショップを承っております。

  • 笑いを取り入れた体操
  • 大道芸をやさしくアレンジしたレクリエーション
  • 脳トレ

など、すぐに実践できる内容をお伝えします。

上のボタンをクリックして、詳細をご確認ください。(※団体向けのワークショップです)

お問い合わせフォームはこちらです↓↓↓

https://laugh-and-health.com/contact/

また、一般社団法人笑いと遊びの研究所のウェブサイトでもお問い合わせを受け付けております。

一般社団法人笑いと遊びの研究所・法人ウェブサイト(※外部サイトへのリンク)

https://www.playful-community.com

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