病院の芸術活動が子どもの笑顔を引き出す!『夢中になれる小児病棟』(英治出版)ブックレビュー

病院の子どもたちの笑いを引き出す活動があるのをご存知でしょうか?

認定NPO法人スマイリングホスピタルジャパン」(略称:SHJ)は、プロのアーティストが小児病棟を訪問し、アートを届ける活動を行っている団体です。

SHJの理念や実際の活動の様子をまとめた書籍があります。本のタイトルは、『夢中になれる小児病棟:子どもとアーティストが出会ったら』です。

この記事では、

『夢中になれる小児病棟:子どもとアーティストが出会ったら』松本惠里著・英治出版

の内容と魅力を紹介します。著書の松本さんはSHJの創設者です。

  • 小児病棟の芸術活動やボランティアに興味のある人
  • 子どもとふれあう機会が多い人
  • 芸術や芸能の特技を活かして福祉に貢献したい人

などの皆さんに、特におすすめの書籍です。

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◎記事を書いたのは?(サイト運営者の経歴)

この記事を執筆したのは、『大道芸人たっきゅうさん』です。「大道芸の笑いの力を地域や福祉に広げる」をモットーに活動しております。

「大道芸人たっきゅうさん」もSHJのメンバーです。京都地区コーディネーターとして、関西の小児病棟で大道芸を行っています。

さらに詳しい経歴は、「プロフィール」をご覧ください。

大道芸人たっきゅうさんプロフィール

https://laugh-and-health.com/profile/

笑顔を引き出す活動が生まれた原点がわかる

たとえ入院中であっても、子どもたちが笑ったり遊んだりする時間を持つことが大切である。今でこそ多く人がそう考えるようになりました。しかしながら、医師や看護師は多忙であり、子どもと一緒に遊べる時間を作るのは容易ではありません。

SHJには、大道芸人・マジシャン・音楽療法士・声優など、多彩なジャンルのプロのアーティストが所属しています。アーティストが小児病棟を訪問し、芸術活動を通じて子供たちと一緒に遊ぶ活動を行っています。

SHJでは、単に芸術を鑑賞するだけでなく、子どもたちと一緒に遊べる参加型の活動を重視しています。制限が多く不安が絶えない環境の中で、子どもたちの主体性を引き出すことを何よりも大切にしています。

夢中になれる小児病棟』では、著者の松本さんが、どのような思いや経緯でSHJを設立したのか、詳しくまとめられています。自分自身の長期入院の体験が、SHJ設立の原点です。

この本の構成は、以下の通りです。

  • 第1章 患者になってわかったこと
  • 第2章 院内学級という原点
  • 第3章 子どもとアートが出会うために
  • 第4章 子どもが変わる、家族が変わる、現場が変わる
  • 第5章 支援されるだけじゃない!
  • 第6章 その先の支援へ

第1章・第2章で、松本さんの原点が語られます。

第3章の内容は、活動が広がっていった経緯です。

第4章~第5章では、アーティストの活動によって生まれた変化が、実際に情景が思い浮かびそうな文体で語られます。

第6章は、小児病棟を超えた新たな活動の展開をまとめています。

夢中になれれば、みんなが変わる!

夢中になれる小児病棟』を読むと、子どもたちだけでなく、保護者や職員も巻き込みながら、病棟全体に笑顔を広げるためにアーティストが奮闘する様子が伝わってきます。

病院の芸術活動は、不安やストレスを忘れさせる力があります。

何かに夢中で没頭できる時間があれば、病院全体の雰囲気が明るくなります。

書籍には、保護者や保育士の言葉もあります。

「ほとんど笑わなかったんです。でも、スマイリングさんの活動に参加するようになってから明るくなりました。お話もよくするようになって」

『夢中になれる小児病棟』p.91

「楽しく声をあげて笑った姿を久しぶりに見ました。これまで知らず知らずのうちにためていたストレスが一気に吹き飛んだようです」

『夢中になれる小児病棟』p.114

子どもたちの笑顔は、周囲の大人すら変える力があります。アーティストの活動がきっかけで起きた大人の変化については、第5章で詳しく書いてありますので、書籍を手に取ってご覧になってみてください。

病院という制約の多い場所での活動を通じて、人間にとっての遊びや芸術の意義がより鮮明に浮かび上がります。

小児科のボランティアに興味がある人は、一度は読んでおきたい一冊です。

※新型コロナウイルス感染拡大の影響で、現在、スマイリングホスピタルジャパンは、オンラインでの活動が中心です(2023年5月時点)。詳しくは、ウェブサイトをご参照ください。

スマイリングホスピタルジャパンのウェブサイト(外部サイトへのリンク)

https://smilinghpj.org/

遊びや笑いの意義がわかる本のレビュー記事が他にも多数

このサイトでは、小児病棟における遊びや笑いの意義を知ることができる書籍のレビュー記事を多数掲載しています。ぜひ合わせてご覧ください。

◎笑いと治癒力(ブックレビュー)

この本の著者であるノーマン・カズンズ氏は、アメリカの著名なジャーナリストであり、日本にもゆかりの深い人物です。『笑いと治癒力』は、自らの闘病体験を克明にまとめた書籍です。この本がきっかけとなり、「笑いと健康」に関する学術研究が大きく進展しました。

◎あかはなそえじ先生のひとりじゃないよ(ブックレビュー)

著者の副島賢和氏は、院内学級の教員であり、ホスピタルクラウン(臨床道化師)としても活動しています。NHKの人気番組、プロフェッショナルにも出演したことがあります。

院内学級での経験や専門的な知識もとに、子どもと一緒に学ぶうえで大切なことを、わかりやすく解説した一冊です。

◎健康と生きがいづくりに役立つ笑いの力(書籍紹介)

この本は、サイト運営者である「大道芸人たっきゅうさん」が執筆しました。SHJの関西での活動の様子を第1章で取り上げました。また、第7章では、西日本豪雨で被災した地区の子どもたちの前で大道芸を披露した体験を文章にしました。主にシニア世代を対象とした書籍ですが、どの世代の人にも役立つ内容です。

「笑いと健康」に関連した他の書籍のレビュー記事については、「記事一覧」にリンクを掲載中です。

レクリエーションや笑いについて学べるおすすめ書籍・レビュー記事一覧

https://laugh-and-health.com/2022/12/29/20221229-2/

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「大道芸の笑いを小児医療や高齢者施設にも!」をモットーに活動する通称「大道芸人たっきゅうさん」です。京大卒なのに大道芸人です。「笑いと健康」に関する講演の講師として全国の老人クラブを訪問しています。 【テレビ・ラジオ・新聞等の実績】 ぐるっと関西おひるまえ/ちちんぷいぷい/Music Edge/京いちにち630/おやかまっさん/笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ/京都新聞/朝日新聞/毎日新聞/産経新聞/大阪日日新聞 等多数 【取得資格】 健康生きがいづくりアドバイザー ・ケアストレスカウンセラー ・レクリエーション介護士2級

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