今話題の「ジョブ・クラフティング」とは?仕事のやりがいやエンゲージメントを高める方法を解説【笑いとストレスケア】

「笑いと健康・高齢者レクリエーションの情報サイトlaugh and health.com」は、暮らしの中に笑いがあふれることを願って執筆した記事を多数掲載しています。シニア世代向けのレク素材がメインですが、働き盛りのビジネスパーソンに向けた、ストレスケアの記事も充実しています。

仕事のやりがいを感じられないと、大きなストレスになります。でも、仕事のやり方や捉え方に少し変化を加えると、やりがいを高めることができます。その方法を「ジョブ・クラフティング」と言います。

この記事では、

ジョブ・クラフティングで仕事のやりがいを高める方法

をまとめました。

  • ストレス軽減法を知りたい人
  • 仕事のやりがいやモチベーションを高めたい人
  • ジョブ・クラフティングやエンゲージメント(※)に関心のある人

などの皆さんに、特に役立つ内容です。

※「エンゲージメント」とは、やりがいを感じて無理なくイキイキと働いていることを表す心理学用語です。

◎記事を書いたのは?(サイト運営者の経歴)

この記事を執筆したのは、「大道芸人たっきゅうさん」です。「笑いと健康」の講演会を全国で実施しています。看護や介護、地域活動に従事する人を対象に、ストレスケア研修も行っています。

  • 健康と生きがいづくりに役立つ笑いの力(セルバ出版)
  • ゆるくつながる-笑いで広がる共感とコミュニティ(春陽堂書店)
  • 笑って楽しい!高齢者レクリエーション(法研)

の著者です。また、「ケアストレスカウンセラー」「健康生きがいづくりアドバイザー」の資格を持っています。

さらに詳しい経歴は、プロフィールページに記載しております。

大道芸人たっきゅうさんプロフィール

https://laugh-and-health.com/profile/

仕事のやりがいを失いがちな現代社会

仕事は人生の中で大きなウェイトを占めます。仕事のやりがいは、人生の充実感に直結します

しかしながら、今の日本では、仕事にやりがいを感じていない人がとても多いです。こんな風に感じたことはありませんか?

  • 頑張っているのに成果が出ない…
  • お客様や組織へ役に立っている気がしない…
  • 上司の評価が不当に低いと思う…
  • 毎日同じことの繰り返しでつまらない…

変化が激しく、先行きの不透明な時代です。また、リモートワークが普及し、職場で同僚と接する機会が減り、仕事の悩みを相談する時間がとりにくくなった人も増えています。

仕事にやりがいを見出せないのは、大きなストレスの原因になります。

やりがいを感じにくいのは、分業化も原因のひとつです。仕事の生産性を高めるために、業務を細かく分けて管理する方法が取り入れられました。確かに効率は上がりましたが、一方で、毎日同じルーティーンの繰り返しで、モチベーションが下がりやすいことが新たな課題となりました。

そこで、仕事の生産性を下げずに、やりがいを高める方法が注目を浴びることになりました。その方法が、ジョブ・クラフティングです。

ジョブ・クラフティングとは?

ここからは、ジョブ・クラフティングについて詳しく解説します。

ジョブ・クラフティングとは、自らの仕事のやり方に変化を加えながら、やりがいを高める方法

です。自分の考え方ややり方を変えることで、仕事の意義を見出し、モチベーションをあげるための方法です。仕事のエンゲージメントを高める方法としても注目されています。

大まかに分けると、以下の3つの方法があります。

  1. 仕事で接する人との関わり方を変えたり、交流範囲を広げたりする
  2. 業務の目的を、より大きな視点で俯瞰して捉える
  3. 仕事のやり方にアレンジを加える

1番目と3番目はすぐに実践できますが、2番目は、文章を読んだだけではわかりにくいかもしれませんね。次のパートから、さらに掘り下げて説明します。

捉え方を変えると、仕事が天職になることもある!

ここで、ひとつ質問です。

「あなたは、何のために仕事をしていますか?」

多くの人が、こう答えるのではないでしょうか?

「収入を得るためです」

生きていくのにはお金が必要です。自分の生活費だけでなく、愛する家族を守るために辛くても仕事を頑張るのは、とても尊いことです。

でも、収入以外にも、働く目的があるはずです。こう考える人もきっといるに違いありません。

「お客様や社会に貢献するためです」

自分が一生懸命取り組んだことが、誰かの役に立てば、やりがいも生まれますよね。

実は、

業務そのものは変わらなくても、捉え方を変えると、誰かの役に立っていることを実感できるようになります。

その理由を知るために、仕事には3つの種類があることを覚えておくと役立ちます。

  1. ジョブ:仕事を単なる労働と捉え、収入を目的として働く
  2. キャリア:自らの経歴や向上している実感を得るために働く
  3. コーリング:仕事の中から、仕事の深い意味や社会に役立っている実感を見出す

この分け方は、職種や収入で分類しているのではなく、自分の中での捉え方の違いを表しています。仮に同じ仕事をしていても、捉え方が違えば、「ジョブ」にもなるし、「コーリング」にもなります。なお、「コーリング」は日本語に訳すと「天職」です。

つまり、

捉え方次第で、仕事を単なる労働にも天職にも変えることができるのです。

さらに、自分の仕事を天職だと捉えている人は、そうでない人よりも幸福感が高いこともわかっています。

そして、

仕事を天職だと思う人に共通しているのが、「業務の目的を、より大きな視点で俯瞰して捉える」視点

なのです。

お店で食品の品出しする業務は、売り場の棚に効率よく食品を並べるのが業務です。もう少し大きな視点で考えたらどうなるでしょうか。

食品を買うお客様がいる→食品が家庭の食卓に並ぶ→家族のだんらんにつながる

一生懸命業務を頑張れば、幸せな家族が増えるに違いありません。そう考えると、新たなやりがいが生まれませんか?このように、自分の業務が誰の役に立つのか想像を巡らせることが、大きな視点で俯瞰するということです。

※このパートは、NHK「幸福学」白熱教室制作班『「幸せ」について知っておきたい5つのこと:NHK「幸福学」白熱教室』KADOKAWAを参照して執筆しました。

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ディズニーランドの掃除係に学ぶジョブ・クラフティング

シンデレラ城のイラスト(イラストACフリー素材より)

ジョブ・クラフティングの例をもうひとつ紹介します。

ディズニーランドのスタッフの職種の中に「カストーディアル」という職種があります。主にパーク内の清掃を担当する仕事です。

カストーディアルは、ディズニーランド開園当初はまったく人気のない職種だったそうです。

しかしながら、研修を通じて

パーク内を清潔に保つことがおもてなしにつながること(2.「業務の目的を、より大きな視点で俯瞰して捉える」例)

を繰り返し強調した結果、スタッフのモチベーションが向上し始めます。

さらに、スタッフの中には

落ち葉を集めてミッキーのイラストを描くなど、独自の創意工夫をする人も出てきました。(3.「仕事のやり方に変化を加える」例)

ミッキーのイラストを描く様子が来園者の間でも評判となりました。このような遊び心あふれる工夫によって、掃除そのものが、一種のエンターテインメントに変わりました。その結果、カストーディアルはスタッフの間でも人気の高い職種になしました。

まさに、ジョブ・クラフティングそのものですね。

※このパートは、福島文二郎著『9割がバイトでも最高のスタッフに育つディズニーの教え方』KADOKAWA/中経出版 を参考に執筆しました。

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やりがい搾取には気をつけて…

ここまで、仕事の捉え方を変えることで、やりがいを高めることができることを説明してきました。ただ、最後にひとつ気をつけてほしいことがあります。それは、「やりがい搾取」です。

「やりがい搾取」とは、やりがいを建前として、不当に低い報酬や賃金で長時間働かせること

です。

仕事への捉え方を変えることで、実際にやりがいが出ることもたくさんあります。しかしながら、立場の強い人が弱い人に無理な働き方を強制するべきではありません。何がなんでもポジティブに捉えなければだめだと思って無理を重ねると、かえってストレスが悪化してしまう恐れがあります。

上司や取引先があまりに理不尽な要求をしてくる場合には、距離を置いたり、第三者に相談する勇気も大事

です。

残念ながら、今の時代でも、一人ひとりが無理なくイキイキと働くことの大切さを理解できない人もいます。

特に心身に不調が生じるくらいに疲れたときは、ゆっくり休んで、医療機関や心理の専門家に早めに相談することを心がけてください。

笑いとストレスケアの記事が他にも多数

このサイトでは、笑いとストレスケアに関する記事を他にも多数掲載しています。ぜひ合わせてご覧ください。

◎漠然とした悩みに言語化が効果的な理由

変化が激しく、先行きの不透明な現代では、漠然とした不安や悩みが大きくなりがちです。放っておくと大きなストレスになります。不安は誰かに相談すると軽くなりますが、相談相手がいない場合には、手帳やノートに書いてみるのもおすすめです。その理由を記事にしました。

◎仕事や勉強の記録をつけると、自分を励ます原動力になる理由

毎日頑張っていても、目に見える成果がすぐに出ないと、モチベーションが下がってしまいます。日々の努力を記録して見直す習慣があると、くじけそうなときに自分を励ます原動力になります。その理由を記事にしました。

◎忙しいときこそリラックスが大切な理由

いくらやりがいのある仕事でも、疲れがたまるとストレスも大きくなり、力を発揮することができません。忙しいときこそ、リラックスする時間を意識して作る必要があります。その理由と、手軽にできるリラックス法を取り上げました。

他にも記事が多数あります。「記事一覧」にリンクを掲載中です。

笑いの効果や増やし方に関するちょっと真面目な記事一覧

https://laugh-and-health.com/2020/07/21/20200721/

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「大道芸の笑いを小児医療や高齢者施設にも!」をモットーに活動する通称「大道芸人たっきゅうさん」です。京大卒なのに大道芸人です。「笑いと健康」に関する講演の講師として全国の老人クラブを訪問しています。 【テレビ・ラジオ・新聞等の実績】 ぐるっと関西おひるまえ/ちちんぷいぷい/Music Edge/京いちにち630/おやかまっさん/笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ/京都新聞/朝日新聞/毎日新聞/産経新聞/大阪日日新聞 等多数 【取得資格】 健康生きがいづくりアドバイザー ・ケアストレスカウンセラー ・レクリエーション介護士2級

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