レクの企画と実施をよりスムーズに!A-PIEプロセスを知っていると便利です(高齢者レクリエーション)

このサイトを訪問してくださった人の中には、デイサービス、デイケア、老健などの老人介護施設でレクリエーションに携わる人も多いと思います。

レクの企画を一から考えるのはかなりの労力が必要です。実は、レクの計画から実施、振り返りまでの流れをスムーズに行うために考案された方法があります。それは

A-PIE(エーパイ)プロセス

という方法です。

この記事では、A-PIEプロセスについて詳しく解説します。A-PIEプロセスの手順を知っておくだけで、レクの企画を考えるのが楽になります。

  • デイサービス・デイケア・特養・老健・有料老人ホームなどの高齢者施設のレク担当者
  • 介護予防サロンや居場所サロンの運営リーダー
  • 音楽や芸能の特技を活かして高齢者施設を訪問するボランティア

などの皆さんにご覧いただければと思います。

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A-PIEプロセスとは

A-PIEプロセスとは?

A-PIEプロセスは、レクリエーションのために考案された計画改善法です。以下の4つの手順に従って、準備から振り返りを行います。

  • アセスメント(Assessment):参加者や施設のニーズを知る ※事前評価とも言います。
  • 計画(Plan):レクの計画を立てる
  • 実施(Implementation):レクを実施する
  • 評価(Evaluation):振り返りを行い、改善点を見つける

それぞれの段階の英語の頭文字をとって、A-PIEプロセスという名前がついています。

難しそうな英語や漢字が並んでいるので、なんだかものすごく大変なことをしなければならないように見えるかもしれませんが、ものすごくざっくり言うと、

ニーズを調べて、計画を立てて、やってみて、改善する

という流れです。

A-PIEプロセスの手順通りに企画を考えていくと、準備から振り返りまでスムーズに行うことができます。

それぞれの手順をより詳しく!

各段階についてもう少し詳しく見ていきます。

◎アセスメント(事前評価)

レクリエーションの参加者、あるいはレクリエーションを実施する施設のニーズを把握します。

  • 参加する人の個性や好み、性格
  • 施設や参加者がレクリエーションに何を求めているか
  • 参加者の心身の健康状態・要介護度

などをわかる範囲で把握します。

◎計画

アセスメントに基づいて、レクリエーションの内容や段取りを計画します。

  • 対象者
  • 実施場所
  • 準備物
  • タイムスケジュール
  • どのような効果を期待するか

などの項目について、企画書にまとめていきます。

※レクの企画書の書き方については、以下のウェブサイト(外部サイト)にも詳しく書いてあります。参考にしてみてください。

※かいごGarden 介護がもっと楽しくなるサイト(外部サイトへのリンク)

https://www.tsukui-staff.net/kaigo-garden/howto/recreation-kikaku/

※福彩心~福祉を彩る心(外部サイトへのリンク)

https://fukusaisin.com/2354.html

◎実施

計画に従ってレクリエーションを実施します。参加する人の心身のコンディションなども考慮し、計画通りに進めることに固執せず、臨機応変に対応します。

また、実施する際には、参加者の様子をチェックすることを忘れないようにしましょう。

◎評価

レクリエーションの終了後に振り返りを行います。

  • 参加者の意欲や反応
  • 段取り通りに行うことができたか
  • 難易度は適切だったか
  • 計画通りの効果が得られたか

などを評価し、改善点を洗い出していきます。

レクリエーションを実施するたびにA-PIEプロセスを回し、参加する人の求めているものを的確に把握できるようになれば、もはやレクリエーションの達人です。

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PDCAとの違いは?

さて、ここまでご覧いただき、

PDCAサイクル

によく似ていると思った人もいるのではないでしょうか?

※参考 PDCAサイクル(野村総合研究所の解説ページへのリンク)

https://www.nri.com/jp/knowledge/glossary/lst/alphabet/pdca

最近では、「PDCAを回す」という表現を聞くことも増えてきました。A-PIEプロセスを知らなくても、PDCAサイクルを知っていれば十分なのでは?と思う人もいるかもしれません。

確かに、サイクルを回しながら改善を繰り返す点は、A-PIEプロセスPDCAサイクルも似ています。

一方で、異なる点もあります。

A-PIEプロセスはレクリエーションのための方法であるのに対し、PDCAサイクルは主にビジネスやプロジェクトのための方法

です。

高齢者レクリエーション、介護レクリエーションを行う際には、A-PIEプロセスの方が実用的です。

A-PIEプロセスでは、

計画を立てる前に、参加する皆さんや施設のニーズを考える段階が先にあります。

ここがPDCAサイクルとの一番の違いです。

レクリエーションの成功には、まず参加者や施設のニーズを把握することが必要不可欠です。

特に老人介護施設を利用する高齢者の心身のコンディションは一人ひとり異なります。これまで歩んできた人生も人それぞれです。例えば施設の分類上はデイサービスという同じ分類であっても、個々の施設でニーズが異なります。同じ施設であっても曜日が異なれば全く違う雰囲気になることもよくあることです。

まずはニーズを把握して、その後に内容や段取りを計画する

この流れがとても重要です。A-PIEプロセスの手順に従ってレクを実施すると、自然とニーズを知ることができます。

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「笑って楽しい!高齢者レクリエーション」でも詳しく解説しています

A-PIEプロセスについては、このサイトの運営者「大道芸人たっきゅうさん」が執筆した

「笑って楽しい!高齢者レクリエーション」株式会社法研

の第2章でさらに詳しく解説しています。

レクリエーションの計画や振り返りのために使える表やシートも収録しています。コピーしてレクリエーションの準備にご活用ください。

本の内容紹介は、こちらの記事も合わせてご覧ください。

amazonのリンクはこちらです(画像をクリックすると、詳細ページへ移動します)。

笑って楽しい!高齢者レクリエーション

A-PIEプロセスについてさらに学ぶには?

記事の内容を要約したレクチャー動画も用意しました。

この記事の内容をまとめたレクチャー風の動画も用意しました。記事と合わせて、様々な場面でご活用ください。

また、A-PIEプロセスについてもっと詳しく学びたい方は、レクリエーション介護士2級の取得に挑戦してみるのがおすすめです。

※レクリエーション介護士(日本アクティブコミュニティ協会サイトへのリンク)

https://www.japan-ac.jp/second-class/

この記事を執筆した「大道芸人たっきゅうさん」も、レクリエーション介護士2級資格を取得済みです。資格取得の体験談については、こちらの記事も合わせてご覧ください。

また、福祉レクリエーション総論という書籍もあります。医療・福祉系の専門科目の教科書として学ぶハードな内容ですが、基礎から本格的に学びたい方におすすめです。

※福祉レクリエーション総論(写真をクリックすると、アマゾンの詳細ページへ移動します)

福祉レクリエーション総論 (福祉レクリエーションシリーズ)

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「大道芸の笑いを小児医療や高齢者施設にも!」をモットーに活動する通称「大道芸人たっきゅうさん」です。京大卒なのに大道芸人です。「笑いと健康」に関する講演の講師として全国の老人クラブを訪問しています。 【テレビ・ラジオ・新聞等の実績】 ぐるっと関西おひるまえ/ちちんぷいぷい/Music Edge/京いちにち630/おやかまっさん/笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ/京都新聞/朝日新聞/毎日新聞/産経新聞/大阪日日新聞 等多数 【取得資格】 健康生きがいづくりアドバイザー ・ケアストレスカウンセラー ・レクリエーション介護士2級

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