日常生活のちょっとした笑いを増やすきっかけに!中高年世代にこそボードゲーム・アナログゲームをおすすめする理由

笑いと健康ミニ講座:ボードゲームの効用

最近若い世代の間でボードゲームアナログゲームがちょっとしたブームです。大きな都市を中心にボードゲームカフェが増えました。

ボードゲームやアナログゲームを楽しめるのは、子どもや若い人だけではありません。

この記事では、

中高年世代にこそボードゲーム・アナログゲームをおすすめする理由

と題して、ボードゲームやアナログゲームの効用をまとめました。

この記事を執筆する「大道芸人たっきゅうさん」はポーカーを始めとしたアナログゲームの愛好家です。2019年にポーカーの有名人大会に出場し、将棋の森内俊之九段、囲碁の石田篤九段と同テーブルでプレイしました。アナログゲームを元にしたレクリエーションやゲームを講演会にも取り入れ、介護レクリエーションの雑誌でも紹介しています。

ボードゲーム・アナログゲームの効用

中高年世代にとって、ボードゲーム・アナログゲームには以下4つの効用があります。

1.ゲームそのものが知的な活動である

2.笑いやコミュニケーションが自然に生まれる

3.フロー状態を生む能動的娯楽である

4.楽しい

ボードゲーム・アナログゲームには様々な種類がありますが、頭を使うゲームも多数あります。

  • 計算力や記憶力を自然と鍛えることができる
  • 状況判断や決断が求められる
  • 先を読む訓練を通じて、相手の気持ちを推測するトレーニングにもなる

といった効果が期待できます。

ボードゲーム・アナログゲームを通じてコミュニケーションが生まれ、自然と笑いも増えます。私が行っている笑いと健康の講演会の中で、気の合う人との趣味や交流を通じて自然と生まれる笑いの時間の大切さをお伝えしています。初対面であったり年が離れていたりしてもゲームを通じて会話が弾むことはよくあることです。

フロー状態については、後ほど改めて説明します。

色々能書きを垂れましたが、楽しいのが一番です。もちろん人によって好みはそれぞれですから、合う人も合わない人がいるのは間違いありません。自分はインドア派だと思う人には、一度体験してみてほしいです。

認知症予防の介入研究でもゲームが取り入れられた

中高年世代にとって認知症予防は関心の高い事柄のひとつです。海外の研究を紹介します。

フィンランドで行われたFINGER研究と呼ばれるプロジェクトがあります。この研究は、認知症発症リスクの高い人を対象とした2年にわたる介入研究で、認知機能の改善の効果が認められました。

認知症は様々な要因が複合して起こるという仮説に基づき、

  • 食事
  • 運動
  • 血管・血液チェック
  • 認知機能のトレーニング

を実施しました。認知機能のトレーニングの中には、トランプでおなじみの「神経衰弱」に極めて似たゲームが取り入れられました。パソコンを用いて行ったので、厳密にはアナログゲームとは呼べないのかもしれませんが、よく慣れ親しんだゲームが認知症予防に寄与している可能性があるかもしれないということで、大変な話題になりました。

認知機能トレーニングというと大変そうなイメージがありますが、ゲームが役に立つかもしれないなら、楽しまなければもったいない気がしますよね。

※FINGER研究の詳細については、Lancetに掲載されたこちらの論文を参照しました。

Tiia Ngandu et al.(2015)A 2 Year Multidomain Intervention of Diet, Exercise, Cognitive Training, and Vascular Risk Monitoring Versus Control to Prevent Cognitive Decline in At-Risk Elderly People (FINGER): A Randomised Controlled Trial

https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(15)60461-5/fulltext

※認知症については未解明な部分が多いのが現状です。日頃の生活でよさそうなことを少しずつ意識するのが一番です。

能動的娯楽はフロー体験を生み出しやすい

最近、フロー体験フロー状態という言葉をよく耳にするようになりました。

  • 我を忘れて没頭するような集中力の高い状態

のことをフロー体験と呼びます。ゾーンに入ると表現することもあります。集中力の高い状態は自分自身の成長をもたらします。

ボードゲームを始め、読書や楽器演奏など、能動的に取り組む必要のある娯楽はフロー体験を生み出しやすい

と言われています。

嫌なこと、腹の立つこと、辛いことがあったときに、我を忘れて没頭できることがあれば、ストレス軽減にも繋がります。

私の個人的な経験談になりますが、私はやらなければならないことが山積みの状態で疲れがたまってくると頭が混乱して何も手につかなくなることがあります。そのような時が2~3日続いたら疲労とストレスのサインだと受け止め、仕事はいったん全部やめて、趣味であるチャイニーズポーカーという特殊なポーカーの戦術をトランプを広げながら考えるようにしています。しばらくポーカーのことだけを考えると、すっと疲労が抜けた感覚になり、仕事への意欲が戻ることがあります。この感覚がいわゆるフロー体験なんだろうなと思っています。

このサイトでもアナログゲーム・ボードゲームの記事を多数掲載

アナログゲームやボードゲームは、高齢者レクリエーションの題材としてそのまま使うこともできますし、オリジナルのレクリエーションを創作するヒントにもなります。このサイトでも情報を多数掲載していますので、ぜひそちらも合わせてご覧ください。

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「大道芸の笑いを小児医療や高齢者施設にも!」をモットーに活動する通称「大道芸人たっきゅうさん」です。京大卒なのに大道芸人です。「笑いと健康」に関する講演の講師として全国の老人クラブを訪問しています。 【テレビ・ラジオ・新聞等の実績】 ぐるっと関西おひるまえ/ちちんぷいぷい/Music Edge/京いちにち630/おやかまっさん/笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ/京都新聞/朝日新聞/毎日新聞/産経新聞/大阪日日新聞 等多数 【取得資格】 健康生きがいづくりアドバイザー ・ケアストレスカウンセラー ・レクリエーション介護士2級

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